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クロッシング  Brooklyn’s Finest

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「トレーニング・デイ」を作ったアントワン・フークアの監督作品。リチャード・ギア、イーサン・ホーク、ドン・チードルの3人が、ニューヨーク・ブルックリン地区の警官、刑事をそれぞれ好演。映画は、この3人の人間模様の交錯を描いている。

退職を間近に控えた現場の警官エディ(リチャード・ギア)は、私生活は破綻しつつも、とにかく無事に退職を迎えるため、できるだけ無難に公務をこなすことだけを考えて毎日を送っている。

家族思いの麻薬捜査官サル(イーサン・ホーク)は、病気の妻を抱えながら、経済的にも精神的にもギリギリの生活を強いられている。

地元のギャング組織に潜り込む潜入捜査官タンゴ(ドン・チードル)は、私生活の破綻と、警察上層部の潜入捜査に対する無理解に苦しみながら、これもまた限界の生活を送っている。こんな3人の運命が、ある事件をきっかけに互いに交錯し…。

アントワン・フークアは、人間の本質を描くのが上手い。誰もがオモテでは、まともな人間、真面目な人間を装って生きているが、裏では本当に惨めで、だらしなく、ときには邪悪な部分を垂れ流して生きている。本作は、そんな人間のダメな部分、恥ずかしい部分をストレートに描いている。

そういう意味で、本作は格好の良いポリス・アクション物ではなく、ヒューマン・ドラマの範疇に属する作品だろう。リチャード・ギア、イーサン・ホーク、ドン・チードルの3人も、それぞれに人間の弱さ、ダメさを無骨に演じている。

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あるいは裏切りという名の犬   36 Quai des Orfevres

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原題は、パリ警視庁の所在地、オルフェーヴル河岸36番地のこと。

パリ警視庁のBRI(探索出動班)を率いるヴリンクス(ダニエル・オートゥイユ)は、その人徳とリーダーシップで次期警視庁長官の地位をほぼ手中に収めていた。一方、BRB(強盗鎮圧班)を率いるクラン(ジェラール・ドパルデュー)も、手荒い捜査手法でそれなりの実績を上げ、次期長官の地位を密かに狙っていた。そこに、現金輸送車の連続襲撃事件が立て続けに起こり、互いの捜査手法の違いが露になるなか、二人を取り巻く人間関係をめぐる摩擦もエスカレートして、対立が頂点に達し…。

いかにもフランス映画的な陰影とウェット感のある人物描写のなかで、ドライな質感の刑事物語が展開する。高速道路を疾走する現金輸送車が、一気に蜂の巣になる襲撃シーンも息を飲む。

ダニエル・オートゥイユとジェラール・ドパルデューの熱演も見所。とくに、「裏切り者という名の犬」を演じるドパルデューは、まさに犬畜生ともいえる最低の人間をさりげなく演じ切っていて憎々しい。それでも、ラストシーンが工夫されているので、観終わった後の気分は悪くない。

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トラフィック  Traffic

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メキシコからアメリカには膨大な量の麻薬が常にコンスタントに流れ込んでおり、アメリカ社会を根底まで蝕んでいる。本作は、この麻薬問題がもたらす底なしの絶望と、解決策を探るなかでの一縷の希望を描いたサスペンス・ヒューマン・ドラマ。

辣腕の裁判官、ウェイクフィールド(マイケル・ダグラス)は、その手腕を買われて、大統領から連邦政府の麻薬取締局の長官に指名される。現場を調べるうち、麻薬問題の解決には、アメリカ国内の需要を抑えるとともに、メキシコからの供給を抑える両面作戦を取る必要性を痛感する。しかし、家庭を省みず、仕事一筋に歩んできたウェイクフィールドは、自分の家庭がすでに崩壊しており、麻薬問題が他人事ではない事実に直面し…。

あのスティーブン・ソダーバーグの監督作品。メキシコとアメリカの両国の状況を交互に描きながらストーリーが進展していくが、メキシコの場面は黄色の色調で描き、アメリカの場面は青色の色調で描くなど、色調とトーンを使い分けて話を分かりやすくするとともに、メキシコの灼熱と、アメリカの冷淡さを微妙に伝える巧みな構成を取っている。

ベニチオ・デルトロがメキシコの麻薬取締官を好演。ほかにも、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、アルバート・フィニー、ドン・チードル、ジェームズ・ブローリン、エリカ・クリステンセンなど、超豪華なフルキャストの陣容。ストーリー、キャスト、スタッフ、すべてが絶品。見て損はありません。

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マイアミ・バイス  Miami Vice

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マイアミ・バイスというと、最近の映画を思い浮かべる人も多いと思うが、本家は80年代のテレビ版。30-40歳代の人なら、日本で放映していたのを覚えている人もいるだろう。

テレビを新調したのがきっかけで、DVDセットを買ってしまった。とりあえずシーズン1から3まで。自分はちょうど18歳のころ見ていたのだが、当時のことも思い出し、なんか懐かしくなった。

当然、ファッションも音楽も、設定も全部、モロ80年代。刑事が切羽詰る中、必死に公衆電話で本部とやり取りしたり、デスクではタイプライターで報告書を打っていたりする。パソコンを使う人は、コンピューターを使える特殊技能を持った専門家のような感じで描かれている。

そんな80年代丸出しな感じなのだが、それでもこのテレビ版のマイアミバイスは、完成度が高く、優秀な作品だと改めて思った、一つは、マイケル・マン監督の細部へのこだわり。刑事モノによくある安易な設定がない。人物描写の彫りも深い。二つ目は、ファッションや音楽が凝っている。80年代ではあるが、当時としてはすごくカッコ良かった…。

三つ目の特徴は、ほとんどの場合、各話が「アンハッピー・エンド」で終わるということ。これは普通のテレビドラマでは異常なことなのではないかと思うが、ここに独特のリアリティが宿っている。せっかく逮捕した犯人が、裁判の妙な手続で釈放され、再犯を犯す。被害者や加害者が立ち直り、これから人生を再出発というときに、とんでもない不運に襲われる…等々。

だから、マイアミ・バイスを見ていると、ちょっと鬱的になってくる。でも、作品の完成度は高い。やはり今見ても、稀有なテレビ・ドラマだと思いました。

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トレーニング・デイ  Training Day

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麻薬捜査課に配属された新人ジェイク(イーサン・ホーク)は、着任初日、ベテラン捜査官アロンゾ(デンゼル・ワシントン)に付いて、ロサンゼルスのダウンタウンの現場を回った。そこでは、想像を絶する実地訓練ともいえる「トレーニング」が待っていた。

現実は、映画やテレビで見るのと違う。世の中は複雑だ。理屈どおりには行かない。だから、本作で描かれているようなこともあるように思えてくる。たしかに誇張もあるし、極端なケースを取り扱っているが、ある意味で世の中の本質を描いている。

デンゼル・ワシントンは善人を演じることが多いが、ここでは悪玉を実に上手く演じている。ロケは、本物のギャングの支配下にある地域で行ったそうだ。たしかに、静かな不気味さが漂っている。真の「トレーニング」を受ける場として、文句なしか・・・。

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