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あるいは裏切りという名の犬   36 Quai des Orfevres

あるいは裏切りという名の犬 [DVD]
角川映画 (2010-10-20)
売り上げランキング: 28682


原題は、パリ警視庁の所在地、オルフェーヴル河岸36番地のこと。

パリ警視庁のBRI(探索出動班)を率いるヴリンクス(ダニエル・オートゥイユ)は、その人徳とリーダーシップで次期警視庁長官の地位をほぼ手中に収めていた。一方、BRB(強盗鎮圧班)を率いるクラン(ジェラール・ドパルデュー)も、手荒い捜査手法でそれなりの実績を上げ、次期長官の地位を密かに狙っていた。そこに、現金輸送車の連続襲撃事件が立て続けに起こり、互いの捜査手法の違いが露になるなか、二人を取り巻く人間関係をめぐる摩擦もエスカレートして、対立が頂点に達し…。

いかにもフランス映画的な陰影とウェット感のある人物描写のなかで、ドライな質感の刑事物語が展開する。高速道路を疾走する現金輸送車が、一気に蜂の巣になる襲撃シーンも息を飲む。

ダニエル・オートゥイユとジェラール・ドパルデューの熱演も見所。とくに、「裏切り者という名の犬」を演じるドパルデューは、まさに犬畜生ともいえる最低の人間をさりげなく演じ切っていて憎々しい。それでも、ラストシーンが工夫されているので、観終わった後の気分は悪くない。

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夢追い  A Nous Deux

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すごくいい映画なのに、DVDで観れない映画の第二弾。そんな作品を取り上げても、観ようがないので申し訳ないばかりだが、観れないだけに観たい思いが募り、それで思わず取り上げる次第です。クロード・ルルーシュ監督の「夢追い」、1979年制作のフランス映画です。

主人公は二人の男女。男はフレンチ・ギャングの逃亡犯シモン(ジャック・デュトロン)、ヤサ男だがやたら頭が切れて冷酷、警察を煙に巻いて逃げまくる。一方、女は子どもの頃に心に傷を負った高級娼婦フランソワ(カトリーヌ・ドヌーヴ)。非の打ちどころのない美貌だが、絶対に誰にも心を許さない。

二人は別々に生まれ育ち、別々の事情で別々に逃亡生活を送っていたのだが、ある偶然から二人一緒に逃げざるを得ない状況に追い込まれる。二人で寝食を共にするが、互いに相手を信用しないので、まったく打ち解けない。お互い打算で一緒に逃げている。とくにカトリーヌ・ドヌーヴ演じるフランソワは心に氷の壁があるかのように、絶対にシモンを寄せ付けない。そんな二人だが・・・。

フレンチ・ギャングの面々が面白く愉快。泥棒の手口なども経験者のノウハウが生かされているかのようにリアル。ジャック・デュトロンも虚弱な感じだが、強面の刑事や看守を次々と手玉にとるタフなギャングを演じる。カトリーヌ・ドヌーヴは、今ではおばあさんかもしれないが、とにかく美しい。

本作のもう一つの特徴は、音楽の美しさ。フランシス・レイが監修しているようだが、フレンチ・ポップス風のものから、ホンキートンク・ピアノ(?)を使ったジャズ風のもの、ロックっぽいものなど、要所にお洒落でカッコいい音楽が散りばめられている。

男女の機微を丁寧に描きながら、フランス映画にありがちな(?)スローな中だるみも一切なし。いつか再発売されることを、心より望みます。

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