月別アーカイブ: 2009年9月

マーシャル・ロー  The Siege

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ここ数年、中東とアメリカの関係を扱った優れた作品がいくつか世に出ている。具体的には、「シリアナ」、「キングダム-見えざる敵‐」など。この作品も、同じテーマを扱っている。ちなみに、原題は「包囲攻撃」の意、邦題は「戒厳令」の意。それぞれ、本作の趣旨を正確に反映している感じ。

最初に、今いちと思った点を書くと、典型的なハリウッド商業主義の娯楽作品の映画で、底が浅い。リサーチも甘いし、ディテールにこだわりがないので、リアリティが薄い。役者がデンゼル・ワシントン、アネット・ベニングなどを起用しながら、この底の浅さは制作サイドの問題か・・・。ちょっとがっかり。

しかし、1998年製作の映画で、2001年の同時多発テロを、ここまで正確に予期した点は驚愕。現実は、映画をはるかにしのぐスケールで起きたが、ここまで正確に予期した点は脱帽。いま、ブッシュ政権下でのテロ容疑者への尋問や拷問の方法が問題になっているが、そういう要素も描いており、正確に未来を先取りしている。

しかし、ブルース・ウィリスという役者は、分野を問わず、完全に娯楽作品向けの役者だということを改めて確認した。つまり、この人が登場すると、どんなに集中して見ていても、これが映画なのだという現実に一気に引き戻される。ただ、ダイ・ハード・シリーズなどでの活躍は評価に値するところで、それはそれで、この人の持ち味なのだろうという気がした。

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サルバドル-遥かなる日々-  Salvador

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すごく昔に見て、印象に残った個性の強い作品。今回、DVDで見て、改めて良い作品だという思いを新たにした。途上国、紛争国の真実の一面を描いているという意味では、このブログでも少し前に取り上げた「ミッシング」と相通じるものがある。

1980年代のエルサルバドルの実情を、ジャーナリストの視点から描いている。凄惨な事件がいくつか取り上げられているが、これらは全て実際に起きた事件。現在、アメリカはイラクとアフガニスタンに足をとられて右往左往しているが、当時のエルサルバドルは、アメリカにとってちょうどそんな頭痛の種だった。

映画には、実情を大袈裟に描いた娯楽作品と、実情が悲惨すぎて、そのまま伝えられない作品がある。本作は後者の典型。現実は、こんなものではなかったことが史実から分かる。

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インサイド・マン  Inside Man

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白昼、ニューヨークのど真ん中で銀行強盗が発生。犯人グループは、多数の人質を取って、バスやジェット機を要求する。警察は人質の解放と投降を訴えるが、犯人グループは言うことを一切聞かない。しばらくして、事件は意外な展開で一気に解決。しかし、なぜかそこから銀行側の悪夢が始まった・・・。

監督はスパイク・リー、キャストにはデンゼル・ワシントン、ジョディ・フォスター、ウイリアム・デフォー、クライブ・オーウェン、クリストファー・プラマーという豪華な布陣をしいているが、良い意味で濃厚な感じがしないのは、スパイクリーの手腕か。軽快に、アッサリと仕上がっている。

ラストはちょっと分かりにくいが、この映画を銀行強盗事件ではなく、ユダヤ人のナチス関係者に対する復讐劇としてみると、筋書きがクリアに見えてくるかもしれない。つまり、銀行強盗版「ミュンヘン」ということか・・・。

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