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マッチスティック・メン  Matchstick Men

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本作の主人公ロイは、神経症特有の症状をいくつか抱えており、薬を手放せない。家の中をチリ一つない状態に保ち、ドアの開け閉めなどに一つひとつの行動に独特な手順を定めており、普通に生活することができない。

心の病を抱えた人が出てくる映画が好きだ。なぜなら、そこに人間の弱さ、人間の本質が透けて見えるからだ。古典としては「カッコーの巣の上で」、比較的最近では「ビューティフル・マインド」などがある。本作も、主人公が神経症と聞いて、とりあえず観た。

複雑な印象。主人公ロイを演じるニコラス・ケイジは、複雑な人生を歩んでいる。そして、ほぼ同じ意味で、本作のロイをはじめ、登場人物の多くが、職業、私生活において、複雑な人生を歩んでいる設定になっている。この点が、何とも言えない後味の悪さにつながっている。

一言で言うと、本作の登場人物の多くは、どこか妙に要領の良い狡猾なところがある。こういう人は、あまり神経症とかにならないだろう。こういう人物像の内面における矛盾が、本作の登場人物にシンパシーを感じられない理由となっている気がする。あまり批判とかはしたくないが、これが正直な本作に対する所感です。

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ブライト・ライツ・ビッグ・シティ  BRIGHT LIGHTS BIG CITY

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かつて一生風靡した映画で、いまはDVDで入手不能な作品がいくつかある。これは、そんな作品の一つ。ジェイ・マキナニー原作のブライト・ライツ・ビッグシティ。

人生には、人目を引く魅力的なものがたくさんある。しかし、本当に大切なものは目に見えない。しかも、それは一つだけ。 ― きれいごとのように聞こえるかもしれないが、このことは散々遊びまくって、人生を棒に振りかけた人の方が気がつく真理かもしれない。

本作は、そういう深ーいところを、ニューヨーク在住の遊び人の視点から描いた秀作。こういう作品が、DVDで観れないのは信じられないが、一応YouTubeで全編見れてしまうのは、さらに信じられない・・・。

本作で、マイケル・J・フォックスが、将来の奥さんのトレイシー・ポランと出会ったのは有名な話。彼はその後、パーキンソン病にかかり、今も闘病中だが精力的に俳優活動をこなし、前向きに闘病体験を語っている。

今はケビン・クラインの奥さんで、二児の母ともなったフィビー・ケイツが美しい。24で活躍しながら、いまだヤンチャが収まらないキーファー・サザーランドも好演。YouTubeで観るのもいいけど、やはりDVDのきれいな映像で観たいものです。

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ゲット・スマート   Get Smart

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むかし、ある米国人の男性の友人に、キレイな彼女ができた。彼は私にいろいろと自慢してきたのだが、いろいろ語るなか、彼は「なんで俺のことが好きになったのか」と聞いたら、「だって、あなたはスマートだから(Because, you’re smart.)」と言われたんだよね、と得意になって自慢してきたので、私は思わず大笑いしてしまった。彼は小太りだったからである。

彼は少し憤慨していたが、私は彼が憤慨した理由が、ずっと体格の問題だと思っていた。しかし、しばらくして、スマートには、頭が良い、利口な、という意味があり、ふつう口語ではこちらの意味で使われることが多いことを知り、ちょっと申し訳ない気持ちになった。彼はたしかに小太りではあったが、頭の良い男であった。

前置きが長くなったが、こういう洋画のコメディを存分に楽しむためには、やはりどうしても一定の英語力が必要だと感じた。吹き替えで聞いていても、字幕を観ていても、その抱腹絶倒のニュンアンスというのが、どうしてもうまく伝わらない。

前にも書いたが、映画の登場人物が使う言語は、その人物の人格の一部を構成する重要な要素だ。だから、できればその人物のセリフを、たとえ字幕の助けを借りてでも、原語のまま理解することが理想だ。そうしないと、とくにコメディでは、その面白さを十分に味わえない。

主役のスティーブ・カレルは、おバカを演じつつも、爽やかな印象をふりまいている。アン・ハサウェイも、線の細いお嬢様のようなイメージがあったけど、堂々たる演技っぷり。パート2を準備中のようですね。楽しみです。

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キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン  Catch Me If You Can

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こういうサスペンスとコメディの掛け合わせは、なかなか味の調合が難しいが、スピルバーグの手にかかればこの通り。

この映画で目立つのは、役者の巧さと、独特のストーリーのモチーフ。役者の巧さで言えば、ディカプリオの演技が傑出している。ディパーテッドでもそうだったが、どうも外見の良さで覆い隠されがちだが、彼は明らかに演技派だ。また、エイミー・アダムズのおバカなアメリカの田舎娘の演技も光る。この人は、チャーリー・ウィルソンズ・ウォーでの演技も素晴らしかった。

ストーリーのモチーフとしては、家庭の不幸が子どもの人格を歪めるということが一つのテーマになっている。誰も自分の人生の不幸を、親や生まれのせいにはできないが、やはり家庭環境は相当程度、人格形成に影響する。この映画は、そうした病理を、嫌味なく上手に描いている。

地味だが、いい映画です。それにしても、この邦題、何とかならなかったのでしょうか?

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