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バンド・オブ・ブラザーズ   Band of Brothers

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プライベート・ライアンのスタッフとキャストだったスティーブン・スピルバーグとトム・ハンクスが制作を主導、第二次世界大戦の欧州戦線を描いたテレビ映画。実話に多少の脚色を加えた内容。全10話で10時間以上の放映時間とかなり長いが、ぜんぶ通して観る価値はあった。

戦場に置かれた軍隊組織というのは、ある意味で組織管理(マネジメント)を学ぶ上での究極の教科書だ。組織の運営、上下関係、同僚との関係、部下の統率などなど、本作には組織を生き抜く上での様々なヒントも隠されている。

また、本作では、個人の精神状態が、その人の総合的なパフォーマンスに決定的に影響することも描かれているように思う。戦争のような肉体的な強さが何よりも求められる環境でさえ、精神状態が本人と周囲の人間関係に大きく影響することが示されている。

精神的に安定している人は、人間関係を良好に保ちながら、一定の成果を上げていくことができる。逆にそうでない人は、他の条件がすべて揃っていても、様々な問題に巻き込まれ、また問題を作り出してしまうことが少なくない。

あまり心理的な深読みはしたくないが、本作のテーマの一つは人間関係なのかもしれない。それは、本作のタイトルからも何となく読み取れる。

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鷲は舞い降りた   The Eagle Has Landed

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第二次大戦中のドイツ軍が、イギリスのチャーチル首相を静養先の保養地で誘拐しようとした作戦を、ドイツ軍の視点から描いたアメリカ映画。

一言で言えば、古き良き時代の戦争映画。似た空気の戦争映画としては、「遠すぎた橋」、「ワイルド・ギース」などが挙げられるように思う。オールスター・キャスト、予定調和のストーリー展開というところが似ている。

こうした昔の戦争映画のキャストやスタッフには戦中派の人も多く、従軍経験のある人も結構いる。それでも不思議なことに、最近の戦争映画(たとえば、プライベート・ライアンなど)に比べると、リアリティに欠けるのは不思議なことだ。

たぶん、むかしの戦争映画の作り手にとって、戦争は実体験の一部なので、あえてリアリティを追求するより、娯楽作品としての面白さを追求する方に関心が向いたのかもしれない。

やはり、どうしても気になるのは、ドイツ人がブリティッシュ・アクセントの英語をしゃべるところ。映画の登場人物にとって、使用言語は個々の人物像を構成する重要な要素だ。こういう分かりやすさ優先の設定はハリウッド映画では当たり前だが、どうも慣れない。

それでも昔の戦争映画は、それなりに見ごたえがある。それは役者の演技の巧さによるところが大きい。本作でいえば、マイケル・ケイン、ドナルド・サザーランド(24のキーファーのお父さん)、ロバート・デュバルなど、やはり当時から大御所の貫禄という感じ。

やはり、昔の映画は良い。最近の映画も、とても良い作品があるが、やはり、繰り返しになるが、70年代は秀作の宝庫だ。

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