日別アーカイブ: 2009年6月14日

コーチ・カーター Coach Carter

コーチ・カーター スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン (2006-09-08)
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バスケットボールの元スター選手、カーター(サミュエル・L・ジャクソン)が地元高校バスケ部のコーチを頼まれる。スパルタ式トレーニングの効果が間もなく現れ、平凡なチームは地区の強豪にのし上がる。しかし、選手たちの学業成績はそれと反比例するように下降線をたどった。

コーチ・カーターは、選手を学業に専念させるため、心を鬼にして練習場の体育館を閉鎖する。カーターと選手、保護者、学校側の対立が一気に噴出、カーターは窮地に立たされる・・・。これが本作の中盤までの筋書きだが、ストーリーはすべて実話に基づいている。

スポーツ選手のように、若いときにピークを迎えるキャリアを選んだ人の人生は、想像以上に大変だ。一般の人が味わうことができない成功を手にするが、その後の人生は、ある意味で、頂点からひたすら下降線をたどる人生である。

ましてや学業をしっかり修められなかった場合、ふつうの職業にさえ就くことができない場合もある。たまに、監督や解説者のような形で、その後も上昇気流に乗り続ける人もいるが、そういう人は数少ない例外と言えるだろう。

さらに、本作で描かれている状況で言えば、アメリカのインナー・シティーの環境は、若者にとって大変苛酷な環境だ。一瞬の気の緩みで、あらゆる悪事に引き込まれ、一生を台無しにされる。コーチ・カーターは、これらのことをよく分かっていたからこそ、涙を飲んで体育館をロックアウトしたのだろう・・・。

スポ根ものは、とかくストーリーが単純になりすぎる傾向にあるが、本作は実話をベースにしているだけあって、ここぞという場面で、現実ならではの複雑な展開を見せる。それがまた見る人に感銘を与える。登場人物の心理描写も細かく丁寧。それでまた引き込まれる。

たしかに、スポ根、青春ものではある。しかし、そういうカテゴリーを超えた秀作。何歳の人が見ても、深い感銘を受けるだろう。

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