ギルバート・グレイプ  What’s Eating Gilbert Grape

ギルバート・グレイプ [DVD]
角川書店 (2012-07-20)
売り上げランキング: 2,320


有名な映画なので、観た人も多いと思う。私も昔一回だけ観たのだが、今回改めて見直してみて、やはり味わい深い映画だと思った。この映画で、私が個人的に強い印象を受けているのは、グレイプ家の知恵遅れの次男アーニーを演じるレオナルド・ディカプリオの演技。

グレイプ家は、アイオワ州のはずれの小さな町に暮らしている。長男ギルバート(ジョニー・デップ)は、父親のいない家族の全てのプレッシャーを一身に背負って暮らしている。父親が急に命を絶ったために、母親は精神の均衡を崩し、過食症になった。そして、近所の笑いものになるほど、異常な肥満体となって家に閉じこもっている。

妹の長女は唯一、ギルバートとともに一家の重荷を背負っているが、その下の次女は未だ反抗期だ。次男アーニーは知恵遅れで、ギルバートにとってかけがえのない愛情の対象ではあるが、とくに大きな重荷になっている。

そこへトレーラーで移動する少女と、その祖母が通りかかる。トレーラーが故障し、しばらく街に滞在するうち、少女との交流を通して、ギルバートにも小さな心の変化が訪れる・・・。そんなストーリーだが、やはりこの映画の最大のポイントは次男アーニー(ディカプリオ)の存在だと、私は個人的に思う。

アーニーは、母親にMy Sunshineと呼ばれ、とくに愛情を注がれている。ギルバートも姉妹もアーニーを愛している。アーニーは18歳にもなって、一家に様々な迷惑をかけるのだが、それでも家族はアーニーを愛してやまない。この映画の凄いところは、ときおり母親以外の子供たちが、「アーニーさえいなければ・・・」と時々思ってしまうような人間のおぞましい側面も、しっかり描いているところだ。

ディカプリオという人は、タイタニックでイケメン俳優としてのイメージが定着したが、やはり才能豊かな演技派俳優だと思う。それも本作を観ると、その才能が尋常でないことが良く分かる。長男ギルバート演じるジョニー・デップ主演の映画だが、本当は次男アーニーが主人公であるように感じる。ディカプリオの演技力を味わえるとともに、いわゆる「健常者」と、そうでない人の関わり方、また人間の本当の価値とは何か、ということまで考えさせられる映画である。

人気ブログランキングへ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です