マットデイモン」タグアーカイブ

グリーン・ゾーン  Green Zone

グリーン・ゾーン [DVD]
グリーン・ゾーン [DVD]

posted with amazlet at 13.11.03
ジェネオン・ユニバーサル (2012-04-13)
売り上げランキング: 28,473


「グリーン・ゾーン」とは、イラクの首都バグダッド中心部にある米軍本部とイラク政府の中枢が集まる安全地帯のこと。本作は、グリーンゾーンの中で渦巻く政治と、最前線で大量破壊兵器の捜索に当たる米軍将校(マット・デイモン)の対決を描くポリティカル・サスペンス。

イラク戦争の大義は、フセイン政権による大量破壊兵器(実質的に核兵器)の開発を止めさせるという点にあった。しかし、探せど探せど、そんな形跡は見当たらない。今でこそ、ブッシュ政権は、目障りなフセイン政権を除去する目的で、大量破壊兵器という介入の言い訳を、半ばでっちあげて開戦に踏み切ったことは周知の事実だが、誰も当時はそんなことは知らなかった。

本作では、通常の軍の指揮系統の中に、CIAや国防総省の幹部が良くも悪くも深く介入してきて、戦争政策を様々に軌道修正、もしくはねじ曲げていく様子が描かれている。そんな様子は、報道で漏れ伝わってくるイラク戦争の実態と妙に一致していてリアリティを感じさせる。

本作は、銃をドンパチ撃ち合うアクションというよりも、戦争の方針を巡り、激しい綱引きを繰り広げる軍やCIA、国防省幹部の心理戦を描くサスペンス。だからこそ、見ごたえのある作品に仕上がっている。

インビクタス Invictus

インビクタス / 負けざる者たち [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ (2010-11-03)
売り上げランキング: 325


心揺さぶられる映画である。南アフリカの人種対立の歴史を背景に、アパルトヘイト廃止直後、またネルソン・マンデラの大統領就任直後に、南アのラグビーチームが、ワールドカップのチャンピオンを目指す過程を描いている。

マンデラは大統領就任後、黒人の権利回復と同時に、人種間の融和と和解を、深い思慮と英断で、二つ同時に実現した。この二つは、現実的に考えれば、両立することは不可能だが、マンデラは経験と思慮と勇気によって、同時に達成した。その中に、ラグビーのワールドカップがあったわけだが、そこには旧南アの象徴とも言える金と緑のカラーリングのナショナルチームのユニフォームを変更しないなど、細かい問題をおざなりにしない、深い思慮があった。

モーガン・フリーマン演じるマンデラが、自らをかつて破滅させようとした敵を許すことの難しさと大切さを、説得力をもって語りかけている。

グッド・シェパード   The Good Shepherd

グッド・シェパード [DVD]
ジェネオン・ユニバーサル (2012-05-09)
売り上げランキング: 7,526


CIAの創設経緯、初期の活動を、なかば事実に基づいて描いた作品。主人公ウィルソンは、実在のCIA幹部をモデルにしているという。CIAが実際に行った秘密工作なども描かれている。

グッド・シェパードとは、もともと聖書の言葉で「良き牧者」の意味。聖書では、方向感覚のない羊を人間にたとえ、神としてのイエス・キリストを羊を導く牧者にたとえる表現がたくさん出てくる。

本作では、CIAが自身を「グッド・シェパード」として捉えていたことを描いているのだが、これはかなり倒錯した捉え方。なぜなら、本当の「良き牧者」は、聖書にあるとおり、人を救うために自ら命を捨てるが、CIAは人の命を奪うから。CIAは、敵性国家の国民のみならず、自国民の生命さえも奪ってきた。

本作を観ていると、CIAの中に、そういう勘違いや高慢、倒錯した価値観が、創設当時から深く浸透していたことが良く分かる。関係者がすべて、神ではなく、秘密結社の信条を信奉していること、主人公の家庭が完全に崩壊していることなどに、そういう歪んだ価値観の表出が見て取れる。

遠い外国で、自国を陥れる陰謀が画策されていれば、そういう画策を潰そうとする誘惑に駆られるのは当然だ。とくに、それだけの力が実際にあれば、なおさらのことだ。しかし、そんな動機で行われた破壊工作が、他国との対立を先鋭化し、自国民を危険に陥れてきた。それがCIAの歴史ともいえる。

最近、対テロ戦争の背後で行われていたテロ容疑者への過酷な尋問について、CIAなどの関係者が議会証言を行った。そこで興味深かったのは、そういう過酷な尋問は、米国の国益を増進するよりも、結果的に国益を毀損したと、CIA関係者自身が語っていた点。やはり、そうなのかという気がした。

人気ブログランキングへ

ディパーテッド    Departed

ディパーテッド [DVD]
ディパーテッド [DVD]

posted with amazlet at 13.11.04
ワーナー・ホーム・ビデオ (2010-04-21)
売り上げランキング: 4,958


レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソンの怪演ぶり(?)が、同時に見れる稀有な映画。

ジャック・ニコルソンはハリウッドの代表的怪優(??)なので、今さら驚かないが、ふだんは甘いマスクのディカプリオの怒りに歪んだ顔、ふだんは正義漢のマット・デイモンの嘘にまみれた憎たらしい顔は、あまり他の映画で観ることはできない。

覆面捜査官としてマフィア組織に潜入するディカプリオ、覆面マフィア(?)として警察組織に潜入するデイモンが正面対決。まわりをニコルソンやマーティン・シーンなどの名優ががっちり固める。マーティン・スコセッシ監督のハードでドライな秀作。

人気ブログランキングへ